水虫も爪水虫も何もしないで自然に治るということはありえませんから、必ず治療が必要になります。何の病気でもそうですが、早く治療を始めた方が治るのも早くなります。爪水虫に関してもこれはすごく肝心なことです。また、爪水虫の場合には途中であきらめずに治療を継続し、完治させてしまうことはとても大切なことです。
爪水虫の治療法は塗り薬ではなく、日本では基本的に飲み薬を使います。「日本では基本的に」と書いたのは、ヨーロッパやアメリカでは塗り薬による治療が主流であるためです。
皮膚科の爪水虫の治療で、日本では塗り薬ではなく飲み薬を使うことが主流となっているのは、以下のような理由からです。
爪は厚い皮膚ですから、外用薬(塗り薬)では爪の奥まで薬が浸透しないというのが理由です。飲み薬であれば薬は血液から体内から作用しますので、水虫菌を殺してしまうことができるというわけです。
ただし、他に病気がありその薬との飲み合わせで水虫の飲み薬が使えないことや、年齢的なものが理由になって、爪水虫の飲み薬が使用できないというケースもあります。例え飲み薬が使えないとしても、他の人にうつしてしまわないように、外用薬を使うこと、爪を清潔に保つこと、爪を傷つけないようにすることなどは必要なことです。
爪水虫で飲む薬にも種類がありますが、飲む期間としては6ヵ月の間毎日飲むタイプや「パルス療法」とよばれる方法があります。この「パルス療法」は、1週間飲み薬を服用し3週間休憩します。これを3ヵ月間行います。
いずれの治療にしても根気も必要ですし、長期に渡るので費用も患者には負担になってしまいます。しかし、正常な爪に少しずつ戻りますから根気強く治療を行うようにしましょう。